むし歯にさせないおやつの食べ方のポイントは?
子どもは甘いお菓子が大好きですよね。
子どもをむし歯にさせないためには「甘いものをなるべく与えない」ことが大事、ということを理解していても、全く与えないというのもなかなか難しいものです。
実はおやつというのは食べ方によってもむし歯のリスクが変わってきます。
今回はむし歯のリスクをなるべく下げるためのおやつの与え方についてご紹介していきます。
おやつとむし歯リスクの関係

甘いものを食べたらむし歯ができる、というのは絶対的なものではありません。
実際に甘いものを食べている人が皆むし歯になっているわけではありません。
実は、むし歯ができるかどうかはおやつの食べ方に大きく関係していると言われています。
現実を見ていても、間食の回数が多い人、しょっちゅう何かしら甘いものを口にしている人はやはりむし歯になりやすい傾向があると言えます。
間食が多いとむし歯になりやすい理由
なぜ間食が多いとむし歯になりやすいのでしょうか。
それには次のようなことが関係しています。
糖分を口にすると、口内の細菌がそれを餌にして増殖し、プラーク(歯垢)を歯の表面に形成します。そしてそこに含まれるむし歯菌は糖を分解して酸を作り出します。
すると、歯は酸に弱いため、その部分からカルシウムなどのミネラルが溶け出していってしまいます。この現象を「脱灰(だっかい)」といいます。
ですが、私たちの体にも防御反応というものが備わっています。
口の中に分泌される唾液には、脱灰が起こって歯からミネラル分が抜け出したとしても、それを補う「再石灰化(さいせっかいか)」という働きが備わっています。
この働きのおかげで、糖分を摂取したことにより一度歯からミネラルが溶け出したとしても再度補われるので、すぐにむし歯になることはありません。
ですが、頻繁に口の中に糖分を摂取していると、歯が溶け出すばかりになってしまい、ミネラルを補う再石灰化が間に合わなくなってしまうため、最終的に歯に穴が空く「むし歯」ができてしまうのです。
むし歯のリスクを下げるおやつの食べ方のポイント
◆三食しっかりと食べましょう
3食しっかり食べることでお腹が空くことを極力回避できます。
間違っても、おやつを食べすぎて食事をあまりとらない、ということのないようにしましょう。
◆おやつは回数を少なく、短時間に済ませましょう
おやつを食べるなら午後に一回だけ、のように回数を決め、だらだらと時間をかけて食べないようにしましょう。
◆口の中に糖分が残りやすいものは避けましょう
飴、キャラメル、ガムなどは糖分の塊ですし、お口の中に長く留まるのでむし歯リスクが非常に高いと言えます。そのため、このようなものはなるべく食べないようにしましょう。
◆糖分の入った飲み物をだらだらと飲まないようにしましょう
砂糖入りのコーヒーや紅茶を飲むことが多かったり、ジュース(100%果汁、野菜ジュースも含む)や炭酸飲料を飲むことが多かったり、スポーツドリンクを飲むことが多かったり、といったことがある場合、むし歯のリスクは跳ね上がります。
健康のためにと思って積極的に飲むものがむし歯を作っていることも少なくないので、糖分の入っている飲料は気を付けて、だらだらと飲まないようにしましょう。
◆夜に甘いものを食べるのは極力控えましょう
夜に甘いものを食べても歯磨きをするから問題ない、と思われがちですが、夜間眠っている間には唾液の分泌が低下し、口の中の中和や再石灰化が起こりにくくなるため、むし歯のリスクが急増します。
夜に甘いものを食べた後に歯磨きをしても、どうしても磨き残しが出てしまいますし、その部分が唾液の減少により再石灰化されないままになってしまうとむし歯ができる可能性がありますので、夜寝る前にものを食べることはなるべく控えましょう。