子どもの歯茎の赤い腫れが引かない・・それは口呼吸が原因かも!
子どもは歯磨きを上手にできない、またおやつなどで糖質を食べることが多くて歯垢が蓄積しやすいといった理由から歯茎に歯肉炎を起こすことが少なくありません。
ですが、このような場合、歯磨きを丁寧に行い、歯垢を取り除けば歯茎の炎症は2、3日もすれば落ち着いてくるのが通常です。
しかし、とくに前歯の歯茎が赤く腫れた状態が、歯磨きをきちんとしていても全く改善しないということが起こる場合があります。
このような場合、ひょっとするとそれは口呼吸をしているサインかもしれません。
口呼吸をしていると歯茎が腫れるの?
口呼吸の弊害
呼吸ができるなら口でも鼻でもどちらでもいいのではないか、と思う人もいるかもしれません。
ですが、ヒトは本来呼吸は鼻から行うのが正常な状態で、口から呼吸をしていると感染症やアレルギーにかかりやすくなるなど、健康面においても様々な弊害が出てきます。
また、成長期に口呼吸をしている状態が続くと、骨格自体も口呼吸がしやすいように発達してしまうため、出っ歯で下あごの引っ込んだ顔の形になってしまうこともあります。
歯茎の炎症は分かりやすいサイン
歯茎の炎症は口呼吸をしているわかりやすいサインの一つです。
口から呼吸をしていると、常に唾液で潤っているべき口の中が乾いた状態になってしまいます。
そうすると、唾液による様々な効能(自浄作用、殺菌作用、免疫作用など)が働かなくなってしまい、歯茎が炎症を起こしやすくなるのです。
また、同様の理由でむし歯リスクも高まってしまいます。
近年では慢性鼻炎やアレルギーを持つお子さんが増えており、鼻が詰まって口呼吸ができなくなっているケースが増えています。
一時的な鼻づまりはそれほど影響を及ぼしませんが、鼻づまりが常態化、もしくは鼻詰まりが治っても口で呼吸するのが癖になってしまうと、口が乾く状態がつづくことにより、歯茎の炎症が治まらないということになってしまいます。
もしもお子さんの前歯の歯茎がいつも赤く腫れている、という場合には口呼吸をしているのかも、と疑ってみたほうがいいかもしれません。
口呼吸への対処法
口呼吸には上でご紹介したように、多くの弊害があるため、できるだけ早めの解決が重要です。
もしお子さんの歯茎の腫れ以外にも、普段からぽかんと口を開けていることが多い場合、口呼吸をしている可能性が高いと言えます。
当てはまるようであれば、まずは鼻の問題があるならその治療に専念することが必要です。
お子さんによっては鼻が詰まっていなくても単に口呼吸が癖になっている場合があります。このような場合にはお子さんに鼻で呼吸することを意識させ、できるだけ早期に鼻呼吸に戻してあげましょう。
鼻呼吸になることにより、歯茎の腫れもおのずとなくなっていくことでしょう。
もしどうしても口呼吸が改善しないという場合には、当院まで一度ご相談ください。