バクテリアセラピーとは、善玉菌の力を利用して病気の治療や予防を行う、ヨーロッパで生まれた新しい医療技術のことです。優れた善玉菌を摂取することにより、体の中にいる菌のバランスを整え、体質を変えていく細菌療法で、すでに世界63の国と地域の医療機関で導入されています。
もともとヒトの体に住んでいる善玉菌を摂取しますので、副作用などの心配のない、体に優しい治療法です。通常の歯科治療やメンテナンスに加えて、善玉菌を摂取していただくだけで、お口の中や体全体が健康になっていきます。
バクテリアセラピーの利点は、新生児から高齢者、妊娠中の方や免疫不全の方まで安心してご利用いただける高い安全性です。有益性が科学的に証明されている天然の善玉菌を使用しますので、薬剤治療のような副作用の恐れが一切ありません。そのため、抗生物質などの服用ができない妊娠中の方や、新生児、高齢者、免疫不全の方でも安心してご利用いただけます。また、体内に入って定住した善玉菌はそこで繁殖したりしますので、お薬と違って持続的な効果が期待できます。
天然の生きた善玉菌の力を利用する技術なので安全・安心な反面、薬剤のような即効性はありません。医学的に一定の効果が表れるまでに早い場合で3~4日、長い場合だと4~6週間程度は継続して摂取する必要があります。これは、善玉菌が体内に入った後で定住・増殖し、一定の働きを見せてくれるレベルにまで達するのに、一定の時間が必要だからです。
ただし、近年の研究では医薬品と同等の早さで同レベルの効果を発揮する菌も見つかっています。
一般的には善玉菌は何でも体に良いと思われていますがそうではありません。例えば整腸作用があるとされている乳酸菌のほとんどは歯周病や虫歯を悪化させます。
また、免疫に良いとされている乳酸菌やビフィズス菌の多くは、胃がんや胃潰瘍の原因になるピロリ菌を増殖させます。市販品のサプリメントや乳製品は、特定の部位に対する効果効能ばかりを強調していますが、実はその一方で他の部位の疾患を悪化させる場合もあるのです。
ですから、医療レベルでの善玉菌の使用には、体のあらゆる部位の疾患に対しても絶対に安全であることが証明されているものを選ばなければなりません。
L.ロイテリ菌は、世界で最も厳しい安全証明試験であるアメリカ合衆国食品・薬務局(FDA)の安全証明書(GRAS)を取得しており、どのような既往症のある患者様にも安心してお使いいただける唯一の善玉菌です。L.ロイテリ菌は、ヒトの母乳・口腔由来の乳酸菌で、初乳とともに赤ちゃんの体内に入って定住し、免疫システム、整腸、病原菌・ウィルスの駆除などに非常に幅広い役割を担っている、人間の体を守る基本の力となる特別な善玉菌です。
池田会のイースト21デンタルオフィス 歯科衛生士 小林が「歯の磨き方をプロが伝授」で出演いたしました。